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2006-10-23

気仙沼の歌姫

Motionblueyokohama

 畠山美由紀ちゃんの結婚パーティーへ仲間と押しかけた。横浜赤レンガ倉庫にあるライブハウス。新郎新婦が着席する手前だった。拍手が途切れて静まり返った時、3歳の子が「まぁ~きれいなお姫様」と言ったのが会場に響いた。みんなに聞かせようと思ったわけではないだろう。子供の正直な感想に拍手が起きた。

 途中、音楽仲間のお祝いライブが始まった。美由紀ちゃんは座りながら直立不動しているように見えるほど、背筋を伸ばして聞き入っている。腰を軸にして右に左に揺れながら口ずさんでいた。歌のプレゼントを真剣に受け止めている。幸せそうな表情だ。この人、本当に歌がすきなんだなあと思った瞬間だ。

 次に美由紀ちゃんが所属していたバンド「ダブルフェーマス」が登場した。メンバーが「気仙沼の歌姫!」と紹介すると、ウェディングドレスをまとった新婦がステージに引きずりだされた。おお、いいぞ美由紀~!会場総立ちとなってライブハウスと化した。

 それにしても“気仙沼の歌姫”って。恥ずかしいけど、ちょっとうれしい。気仙沼の星!美由紀がんばれ!!に感動したメンバー達だ。美由紀ちゃんも喜んで登場している。そういえば彼女は気仙沼大好きっ子ちゃんで、会うといつも地元の話題になる。「ちっちゃい頃、ミス気仙沼になりたかったんだよね~」だとか。オーチャードホールのMCでも「この業界で同じ出身の人に会うのは少ないんですけど、今日の照明さんが気仙沼出身でびっくりしました」と言っていた。たぶん、メンバーともそういう話をしているのだろう。

 それにしても、「気仙沼」と言われると自分にも言われたような気分になる。

 何だろう、この一体感。

 その一言で、幸せを存分に分けてもらった気分になった。

KENJI 

2006-10-21

峠越えのパスタ

Maitakepasta

 喫茶ぶるっく、季節のパスタセットは「まいたけとベーコン」だった。サラダとコーヒー付き。サラダに添えてあったプチトマトは高糖度。「これ甘いっ」と鉄子は目を丸くしていたが、僕はその指摘で気づいた。思い出すと確かに甘くて、もっと味わってればと後悔した。それにコーヒーは指定農園栽培の特別豆。しかもマイタケはこれですよ、これ三ツ星体験紆余曲折。トレーサービリティなんていらない、正真正銘の自家栽培。それを思うと余計に味がしみてくる。

Book  

「これ、大きさバラバラだけど。」と言って、自家製タルトをサービスしてくれた。んまい。

KENJI

 

2006-10-19

喫茶ぶるっく

Brook

 釜津田中学校から車で1分少々、右手にログハウスが見えた。喫茶ぶるっく。農家の嫁の事件簿、AKIさんのお義母さんが切り盛りする喫茶店だ。幸運にも営業の看板が出ていた。チェーンソーアートの熊やイーグルが入口で出迎える。それに無機質な橋の手すりに置かれた黄色いかぼちゃ。こういう心遣いがにくいなあ。

 店内に入ると、15畳くらいのスペースにカウンター席と8人は座れる大きなテーブル。もちろん中もすべて木づくり。壁には有名ラーメン店にひけをとらないほど、そうそうたる名刺や色紙が貼ってある。本棚にはインテリア雑誌や動物写真集。オブジェに足踏みミシン。

 隠れた名店を探し当てた気分になる。

KENJI 

2006-10-18

F1チェンソー

Kamatsuda_akimatsuri

 制限時間1時間のチェーンソーアート実演。開始と同時にBGMが流れた。♪エブリバディダ~ンスナウ~、ジャッジャッジャッ。山あいに似つかわしくない曲と思いきや、これがまたチェーンソー音とマッチする。F1のようなスピード感と、モーグルのようにアクロバティックな動き。木くずが放物線を描いて火柱のような雪のような。これはアートというよりスポーツだと思う。終盤、ミリ単位で削るときには左に右にと、僕の頭とチェンソーの先端が同じ動きをしていた。ほんとうに息が詰まる。

 チェンソーは荒削り用、小細工用のものがあった。10分くらいだろうか。オイル切れが重さでわかるのだろうか。規則的にチェーンソーを交換している。その背後でエプロンを着けた奥さんらしき方が給油する。おお、F1のピットみたいだ。

KENJI

Chainsaw_art

 オークションに出ていた熊は、鼻水をたらしていた。

 

2006-10-17

釜津田秋まつりへ行く

Boukakuriki

 押角峠を越え、釜津田方面へ。両側から山が迫り、左岸には集落が連なって八瀬と同じ風景が広がる。先日の低気圧のせいで、(岩泉)大川の水かさはいつもの3倍だという。なのに透明な水がとうとうと流れている。水しぶきの音だけが聞こえる世界。おお、これが農家の嫁の事件簿の風景だあ。ブログによれば、AKIさんはチェンソーアートで仙台に行っているはず。お母さんが切り盛りする喫茶店が開いているかは分からない。行き当たりばったりで向かった。

 途中、釜津田中学校で秋祭りが開かれていた。ちょうどチェンソーアートの実演が始まるところで、その様子を遠巻きに眺めていたら、おじさんが片手にメモ用紙を持って近づいてきた。たぶん取材だろう。

「あの~、腰は強いほうですか?」

「ン?どういうことでしょうか。」

 唐突な問いかけに少々混乱する。聞けば次演の棒角力大会の出場者を探しているそうで、僕に白羽の矢が当たった。

「1対1で丸太を押して、5秒間動かなかったら勝ちです。」 

 おお、面白そうだ。僕のじいちゃんは林業だ。丸太を担いだ経験がないことはない。米はたまに担いでる。担ぎのDNAは折り紙つきだ。ひょっとして自分はこのために生まれてきたんじゃないか。手と足が短いのはこのためかも。次々と邪念が浮かんで血が騒ぐ。ヒーローインタビューを受ける自分まで出てきた。

 けど待てよ。ここは釜津田、その道のプロばかりじゃないか。それに時間もない。冷静に考えて、今回は辞退することにした。

 すでに来年の棒角力大会を考え始めてしまった。どうしよ。

KENJI

 

河原田ライブカメラ

BBっといー東北