気仙沼の歌姫
畠山美由紀ちゃんの結婚パーティーへ仲間と押しかけた。横浜赤レンガ倉庫にあるライブハウス。新郎新婦が着席する手前だった。拍手が途切れて静まり返った時、3歳の子が「まぁ~きれいなお姫様」と言ったのが会場に響いた。みんなに聞かせようと思ったわけではないだろう。子供の正直な感想に拍手が起きた。
途中、音楽仲間のお祝いライブが始まった。美由紀ちゃんは座りながら直立不動しているように見えるほど、背筋を伸ばして聞き入っている。腰を軸にして右に左に揺れながら口ずさんでいた。歌のプレゼントを真剣に受け止めている。幸せそうな表情だ。この人、本当に歌がすきなんだなあと思った瞬間だ。
次に美由紀ちゃんが所属していたバンド「ダブルフェーマス」が登場した。メンバーが「気仙沼の歌姫!」と紹介すると、ウェディングドレスをまとった新婦がステージに引きずりだされた。おお、いいぞ美由紀~!会場総立ちとなってライブハウスと化した。
それにしても“気仙沼の歌姫”って。恥ずかしいけど、ちょっとうれしい。気仙沼の星!美由紀がんばれ!!に感動したメンバー達だ。美由紀ちゃんも喜んで登場している。そういえば彼女は気仙沼大好きっ子ちゃんで、会うといつも地元の話題になる。「ちっちゃい頃、ミス気仙沼になりたかったんだよね~」だとか。オーチャードホールのMCでも「この業界で同じ出身の人に会うのは少ないんですけど、今日の照明さんが気仙沼出身でびっくりしました」と言っていた。たぶん、メンバーともそういう話をしているのだろう。
それにしても、「気仙沼」と言われると自分にも言われたような気分になる。
何だろう、この一体感。
その一言で、幸せを存分に分けてもらった気分になった。
KENJI
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