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2005-01-20

開校記念日と天旗まつり

maryiri_006 そういえば気仙沼小学校に通っていた頃、1月26日の開校記念日に凧揚げ大会が催されていたが、この伝統行事は10年以上前に終わっていた。それにしてもなぜ開校記念に凧揚げ大会だったのだろう。
 いま考えてみると、地域の気候に合った行事だったと思う。

 なぜなら、冬は室根おろしと呼ばれる北西風が内湾に向かって吹きすさぶ。気仙沼では凧を天旗と呼び、正月頃に魚問屋が競って凧を揚げていたそうだ。推しはかるに、大漁旗にならって空高く凧あげて、豊漁と高値を願ったのではないだろうか。それで「開校記念日には凧揚げ大会」につながったのだろう。
 対象は確か4年生以上だったような気がする。図工だったか宿題だったか覚えていないが、一人ひとつずつ作った。材料は竹ひごとビニール袋と新聞紙。初めて作った時は、引き出物を包むビニール風呂敷を使って寸法を測らず適当に作ったのが災いした。ビニールが重過ぎて、しかも紐のバランスが悪くて背中でクルクル旋回して地面に叩きつけられる。ダッシュしても結果は同じ。泥まみれになった凧を見て、上級生が「凧でなくて、酢ダコでねえの」と笑われ、恥ずかしくて隠してしまった。
 昨年の反省を踏まえ、翌年は素材を変え軽量の黒いポリ袋と角材を使った。ゲーラカイトの作り方を参考に、寸分狂わず作ってみたらすさまじい勢いで飛んでいく。2、3歩助走しただけでスイスイ乗るものだから楽しくて仕方ない。今思えば風と会話しているような感覚だったと思う。100メートルのタコ糸で足りず、継ぎ足して3本目の途中で切れたが満足だった。また作ればいいし、このまま遠くまで飛んでいけばいいなぁみたいな気持ちだったと思う。『ケンジくんの凧、5キロ先の鶴が浦で見つかる』なんて三陸新報に載ったらいい、そんな下心もあったかも。帰宅して自慢したのを覚えている。
 翌日、セイコが「あんだの作ったような凧、小泉耳鼻科の前にあったよ」と言う。
 小泉耳鼻科は小学校から直線距離で300メートルあるかないかだ。
 もっと遠い場所で見つかって欲しかった。

 2月第3日曜日には、天旗を復活させた天旗まつりが開かれる。雪が積もって景色が限りなくモノトーンになる気仙沼で、大漁旗のような極彩色の凧が舞っていたら気持ちが華やぐだろうし、他の凧より抜きん出ていたら気分がいいだろう。

 久しぶりに凧揚げがしたくなったなぁ。

KENJI 

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コメント

2月20日(日)に行われる「天旗まつり」では、程よい風が吹いて 大、中、小のクラス別の手作り凧が気持ちよく天に舞いますように!

エントリーしてみっかなァ。

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河原田ライブカメラ

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