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2005-01-10

池上永一 河北新報連載始まる

 正確に言えば共同通信から全国の地方紙に配信され、河北新報でも連載されることが決まったようだ。池上永一の「週めくり」。今年一年間毎週連載される。河北は昨日載ったみたいなので、たぶん毎週日曜日になるかと思う。ぜひ読んでいただきたいエッセーである。

 最近の沖縄ブームの源は池上永一だと断言してもいい。97年には沖縄の祭祀とオバアを描いた『風車祭(カジマヤー)』が直木賞最終候補になった。実はNHK連続テレビドラマ小説「ちゅらさん」で大ブームを巻き起こした「オバア」を世の中に知らしめたのは彼の処女作『バガージマヌパナス』(1994年)である。すべてにおいて長寿を優先する価値観、奇想天外なキャラクター、ゆったりとした時間が流れる沖縄の風土…。ドラマちゅらさんはバガージマヌパナスに似ていると指摘しても池上は意に介さず、淡々と新しい作品を発表し続ける。民謡を作品に取り入れたのも池上であり、それ以降琉球民謡が再注目されて現在の沖縄音楽の隆盛につながっている。マジックリアリズムという現実とファンタジーを行き来させる作風は彼の右に出る作家はいない。とここまで書くとなんだか提灯持ちのようだが、本当に掛け値なしでいい作品を書いていると思うのでぜひご一読を。

KENJI

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コメント

池上氏が1999年に発表した短編集、『復活、へび女』(実業之日本社刊)。
マブイの行方/サトウキビの森/失踪する夜/カジマイ/復活、へび女/前世迷宮/宗教新聞/木になる花
8つの短編で織り成されるこの本のタイトルにもなっている『復活、へび女』がオススメ。
当サイトの主要管理人、ケンジが主人公になっています。

エイコばーちゃんはこれを読んで「ケンジ、東京でこんなんなってんのがや~」と落胆したらしいです。


ちなみに、左メニューの気になる本『わたしのマブイみませんでしたか』は、上記書籍の文庫化に伴いタイトル変更したものです。
お暇なら是非!

「復活・へび女」が出た時は、ほんとに「おしょしがった」。

思い出して も一回読んでみようかな。

そうなんです。 というのも学生時代からの友人で、拝み倒して小説に登場させてもらったことがありますが名前だけですから。フィクションですよ、フィクション!僕も初めて読んだとき、おしょすいったらありゃしない。卒倒しそうでした。

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