蚕の生態
先週「日本の絹展」をのぞきに行ったら、実演コーナーでかいこが糸を吐いていた。ちょうど着物作家さんから「絹は織り方によって伸縮する」と聞いた直後だったので、余計に興味がわく。
絹糸腺にためこんだタンパク質を糸状にして吐き出すそうで、ムニャムニャと口から出しては形を整えている。3日間吐き出し続けて、1~2kmの長さになるという。それでも1反の織物を作るには2700頭の蚕と約100kgの桑が必要だそうだ。そりゃシルクは高級品になるわけだわさ。
上の写真右下にいる幼虫は、激しく移動していた。養蚕のおばちゃんは「この子、気に入った場所を探してうろうろしてんのよ~」と言っていた。
こっちの真ん中にいる幼虫は、うっすらと出来上がった繭から飛び出してきていた。「この子は繭の形が気に入らなくて出てきちゃって癇癪起こしてるのよ」だって。一度吐き出したら元に戻せないらしく、「く」や「し」の形になって悶えていた。
KENJI
見た蚕は小石丸だったの???
これは生産性が少なかったため、作られることが稀になった日本古来の希少品種です!!
確か、皇后陛下だけが作り続けておられたものを、どなたかが(名前を覚えるのが不得手なもので)市販できるようにしたとの、記憶があります。
今の普通の絹糸と違って、確か繊維が細いはず・・・
今の絹の生地では、本格的な昔の≪辻が花絞り≫は絶対にできないけれど、小石丸なら可能性があります。
高くて買えませんが・・・*-*---**
投稿情報: 着物作家 | 2006-08-29 00:24
>着物作家さん
へぇ~小石丸ってそうなんですか。品種など知らず、梵天丸だのと同じような幼名だと思っていました。この実演は東京・多摩地区で養蚕を営んでおられるグループでした。「多摩なんとか21」だったと思います。
投稿情報: KENJI | 2006-08-29 01:13
梵天丸は正宗だっけ?まあそれはさておき、蚕に品種があったんだな、知らなかった…小石で思い浮かぶのは、小石川療養所位だな…俺も、全てを吐き出すとします。
投稿情報: takajun | 2006-08-30 07:44
>takajunさん
小石川療養所とはさすが、日本映画フリークだけありますね~。すべてを吐き出す…含蓄あるコメントですね~。人生だいが?サンマの出荷だいが?なんてね。
投稿情報: KENJI | 2006-08-30 09:09
今日、kenjiさんの小石丸と梵天丸の話を、草木染の山崎先生に教えたところ≪小石丸は出世魚か・・・≫と大笑いしていました。
彼の話では、多摩に1軒だけ、小石丸を織っている織元があるとのことでした。
でもさすがに宮城県人^^
政宗でせめて来ましたか^0^
投稿情報: 着物作家 | 2006-08-30 23:35