池上永一『テンペスト』
今年5月まで野性時代に連載された池上永一著『テンペスト』。琉球王朝の最期を描いた作品で、琉球史を縦軸、池上テイストたっぷりの濃いキャラを横軸にして、まさに縦横無尽といったところ。次の連載が待ち遠しくて定期購読したのなんて何年ぶりだろう。その連載が来月単行本になる。上下巻あわせて1800枚の長編。でも次から次へと見せ場があって、ヤマ場があって。飽きないどころか、夜通し読んでしまうに違いない。ネタバレになるので内容は伏せておくとして、読了後の気分は厚切りステーキ完食後の満足感と同じ、いや中華フルコースか、いや何だろう。食べたことないけれど、琉球の宮廷料理を平らげた気分かな。ま、それだけ満腹度の高い作品だと思う。
話題の一冊になりそうな予感。
池上永一 テンペスト特設サイト
KENJI
コメント