43 posts categorized "音楽"

2006-06-25

母胎の記憶

Orchard  畠山美由紀全国ツアーの最終公演。オーチャードホール。おおお、美由紀ちゃんもいよいよオーチャードかあ、何だか我が事のようにうれしい。1階席はほぼ満席。最後はスタンディングオベーションで観客に迎えられている。身震いがした。

 胸から背中に突き抜けていく歌声はもちろん、歌詞の行間にある情感が伝わってくる。あたたかくて、やさしくて、懐かしくて、みたいな、旋律にも歌詞にも属さない何かが心に届く。あれは一体何なのだろう。聴きながらそればっかり考えていた。天井を見上げたり、腕組みながら床を見たり。傍から見れば落ち着きのない迷惑な客だったことだろう。

 それにしても今までの人生で、こんな気分になったことがあるか頭の引き出しを探っているが見つからない。でも確かに体験している。既視感があって余計気になってきた。そんなこんな記憶をたどっていくうちに、ひょっとしてこれって母胎にいた頃の気分なのかなぁと思った。って死後も生前もどんな気分かは誰も知らないし。ウーム。この包み込まれる心地よさ、どう説明したらよいのだろう。

KENJI

2006-01-24

ホッとするひとときを

Huyu_237  久しぶりにCDを買おうと思って隣の坂本商会へ行きました。ことの発端はクラシックには癒しの効果があると聞いていたのですが、遅ればせながらモーツアルトでもかじってみようかなと思ったのです。がしかし「品切れなので取り寄せになります。でもおばちゃん!いいのありますよー。」

 なんと100曲入ってる~青春のFOLK&POPS~という代物。グラシェラ・スサーナやトワ・エ・モアなどの往年のヒット曲が詰まっています。

 さあて、何曲思い出せるか?今夜は眠れないなぁ、きっと。

seiko

2006-01-07

世界一周キンコンの旅

 気仙沼では災害に備えた設備点検も兼ねているようで、1日4回、6、12、18、21時に防災無線が鳴る。我が家ではキンコンと呼んで、生活のリズムを整える時計にしていた。東京じゃ車の騒音にかき消されてしまうほど遠慮気味に流れている。しかも夕方5時に1回だけで、1日に4回も鳴ったら苦情が殺到するのかもしれない。

 それはともかく、アンドレ・ポップの「恋はみずいろ」で目を覚まし、「ウェスト・ミンスター・チャイム」で昼ごはん。夕方はドヴォルザークの新世界より「家路」で帰宅して、「花」や「雪の降る街を」など、季節に合った曲を聴いて布団にもぐる。フランス、イギリス、チェコ、日本、今思うととても薫り高い体外時計だったと思う。この小粋な選曲はいったい誰がしているんだろう。

KENJI

2005-12-01

うだっこ歌い(下)

Hmv_shinjuku  25日、畠山美由紀さん恒例の品川教会ライブへ。教会の荘厳さと相まって、哀しみと喜びが耳から背中へ突き抜けていくような澄んだ空気振動が会場を満たしていました。詳しくは熱烈な美由紀ファンであるMika_SSさんの「ふしぎ!新アイスマンゴー工房」をどうぞ。そして翌日、HMVへ行ったらニューリリースの棚に新譜が面出し展開されていました。エイベックスへ移籍後初のシングルは4曲入りと大盤振る舞いです。

うだっこ歌い(上)からの続き…

 それにしても「美由紀は必ずうだっこ歌いになっから見でろ」と可能性を見抜いていたヴァンガードのマスター。彼女の歌声を聞いてもいないのに、歌手になりたいと聞いただけでのご託宣。美由紀は放課後ヴァンガードへ通いつめて名盤を聴き入り、ライブでは最前列に陣取っていました。カラオケ大会だろうが市民音楽祭だろうがチャンスがあれば歌っていました。マスターはそういった彼女の熱意を感じ取ったのでしょう。高炉のようにいつまでも消えない情熱というか、魂というか。なりたい職業がいくつもあった高校生の僕は「じゃあ俺は?」と聞いたら「バガ。おめえは米屋だ」とマスターに言われました。

 そんな昔を思い出しながら聴くと奥底まで沁みわたります。もちろんボイストレーニングや場数を踏んで得た技術もあるでしょうが、それは誰もが到達できる部分で表層に過ぎないような気がします。深層にある情熱を声に乗せて歌う喜びを全身で表す、それがうだっこ歌いなのかなと思いました。心から歌う。それが畠山美由紀の持ち味なんだと思います。

 今日、公式ファンクラブが開設されたので朝一番に申し込んできました。

KENJI

ピーターバラカンの音・粋・人(畠山美由紀の「今月の1枚」が掲載されています。)

2005-09-14

神戸で聴く東北の情景

Kobe_sone  関西への出張がてら、ちょうど小曽根真さん作曲のピアノコンチェルト『もがみ』が演奏されることを知り、神戸へ。この曲は一昨年の国民文化祭やまがた2003で発表された作品で、最上川舟歌が随所に散りばめられていると聞いていた。演奏は小曽根さんにコスタリカ国立交響楽団、指揮は小松長生さん。曲目解説を先に読んでしまうとそのイメージに引っ張られてしまうので、読まずに席へ着いた。

 さて、小曽根さんと中南米の演奏家が奏でる東北の情景とはどんなものか、身を乗り出して聴いてみた。

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河原田ライブカメラ

BBっといー東北