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2010-03-05

坊主バー

R0010152 四谷は浅草や柴又に劣らぬ下町だと思う。

 こないだ四谷で生まれ育った友人と道端で話していたら、近所のおんちゃんおばちゃんが寄ってきて井戸端会議になった。
 「あそこの娘さん練馬の工業高校生とつきあっている」だの「茶髪にしたけど挨拶はちゃんとする」だの、下世話な会話が続いてハッとした。都心にも町内のコミュニティーはちゃんと残っていて、人が多すぎて見えないだけだと。それと人間関係の濃さは中央地方関係ないのだと。

 そんな四谷を本拠地にしてもう10年になるけれど、義理人情に厚い人たちに囲まれてありがたく暮らしている。

 で、四谷には荒木町という、一角に数百軒の飲食店が並ぶ花街がある。そこに坊主が経営するバーがある。坊主バー。読んで字の如く、浄土真宗の僧侶が経営するバーで、店内オブジェは仏壇と曼荼羅図、フレグランスは線香。オリジナルカクテルは

「極楽浄土」「無間地獄」「灼熱地獄」など。

 それに1日1回ショーがある。いわゆる僧侶による説法。

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 ということで一昨晩、上京した友人と坊主バーへ。

 仏像と仏教画に囲まれて飲む非日常体験と少しの背徳感。「仏さまをいじって良いのか」と、ふとよぎる。でもよく考えればイスラム教のように禁じているわけでないし、忌中払いに酒はつきものだし、仏教と酒は親和性があるのだろうと勝手に解釈して飲む。隣の客はお布施と戒名の金額について話している。僕らは最近あった葬式の話やら、酩酊和尚のエピソードやら、寺社と自分の関係をつまみしたら意外と出るわ出るわ。生活に根ざしすぎて気づかないだけで、仏教との関わりはあちこちにあると思った。

坊主バー四谷店
新宿区荒木町6 AGビル2F
TEL:03-3353-1032
19:00〜25:00 日・祝定休

KENJI

2009-11-24

Autmn in New York

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 月曜日、ちびっと人に会うだけのために、というか日本でできる仕事を連休にかこつけてニューヨークへ来ています。で、今回は同級生のイリコとスマコも一緒に。大人の修学旅行よろしく、図々しくもオークション会場のクリスティーズへ、いかにも品を見定めに来ました風に潜入。ちょうど来週開かれる、18世紀の調度品が展示されていたので、僕は鉛筆とメモ帳を持ってニセ古物商に。なんて、そういう演技をしなくても誰でも入れるのですがね。

 そんな旅をしております。

KENJI

2009-10-16

国道45号線を行く

 思い立ったが吉日。帰省して朝3時半に目覚めてしまい、田野畑村へ行くことを決意。高速も一部できたし、この時間なら3時間もあればいけるだろうと思いまして。鹿折のバイパス入口から釜石市街まで一度も赤信号につかまることなく45号線を北上。2時間弱で宮古市内に到着した。

 宮古以北の三陸海岸は初めてで、なるほど、北と南じゃ風景ががらりと変わるのがよくわかった。宮古の北、岩泉町小本で平地に出る。と言っても川をはさんだ細長い平地なんだけれど、くねくね山道ばかり走っていたので、平地にでた途端なんとなく開けているように錯覚した。そしてまた山道。たぶんこの小本地区を境に三陸は北と南に分かれると思った。山のせり出し方が違う。北は包丁で切られたような断崖絶壁。それに比べて南はなだらか、といったところだ。

 で、小本を過ぎて最初の山道がすごかった。これで2ケタ国道かよと思うほど曲がりくねっている。それがこれ。国道で法定速度30km/hなんて聞いたことがないぞ。

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 しかも下り坂にはブレーキ制御不能に備えて待避所が3ヶ所、「落下注意」「スピード出すな」「大型車2速厳守」、ものものしい看板があちこちにあった。落石注意なら分かるが落下注意って…。でも谷底には落下した車が…。こわっ!

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 3時間強で目的地の思惟(しいの)大橋に到着。谷底から120メートルの高さにある逆ローゼ橋で、日本有数の高低差だとか。ちなみに水面から高低差日本一の橋は青雲橋(宮崎県)。田野畑村には他の谷にもかかる橋があって、ややややや、陸の孤島とはこういうことを言うのだと思った。この橋がなかった時代は谷に下りてまたのぼってたのを思うと、人智は素晴らしいと思う。橋ばんざーい。意味もなく10回くらい往復した。

 早ぐ三陸道でぎでけんねがな〜。

KENJI

2009-10-14

水平線はどこまで見えるか

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 田野畑村にある鵜の巣断崖から水平線が見えて、どこまで見えるのか調べてみたら意外や意外、そんな遠くまで見えていないんですね。ちゃんと数式があって、

 水平線までの距離=3570x√いま見てる高さ

 なんだとか。ということは断崖が約200mなので、計算すると約50km先まで見えているわけです。なんだ、もっと遠くまで見えているのかと思いました。

 ちなみに安波山からだと約55km先、室根山からは約107km先まで見える計算です。海面から自分の目線(1.6m)だと約4.5kmでした。自分が見えている世界は広いようで狭い〜。

KENJI

googleの検索ボックスに次の数式「3570*√高さm」を入力すると水平線(地平線)までの距離が出ます。

2009-10-03

屋根付き橋

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 ペンシルバニアの田舎道を走りながら、屋根付き橋を発見。川にまたがる牛舎みたいです。屋根付き橋はカバード・ブリッジ(covered bridge)と呼ばれ、たぶん重量制限があるからでしょう、地図に牛小屋みたいなマークが付いています。

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 140年前にできたこの橋は基礎とボルト以外すべて木製。降雪地帯であるのと、腐食に強い木が少ないことから東海岸には屋根付き橋が多く、屋根や側板をふきかえて橋げたを守るのだとか。

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 中はただの橋げたでなくトラス・アーチ橋でした。もちろん底板も木製で、すき間から川が見えます。相当頑丈に作られていて、歩く位ではミシリとも言いません。SUVも難なく通っていました。調べたら橋梁技術は紀元前4000年のメソポタミア時代からあって、米国では19世紀初頭に木製屋根付き橋が出現したそうです。いつの時代も橋を架けるのに一生懸命だったんですね〜。

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 川底からみた橋げた。梁も店米山武より薄いです。

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 完成当時、喜々として渡ったであろう140年前の人たち。昔も今も「つながる」ことへの想いは変わらないのだなと思いました。

KENJI

河原田ライブカメラ

BBっといー東北