配達中、階上漁港の近くを走り、気仙沼向洋高校(旧気仙沼水産高)の実習船を発見した。実習といえば漁船実習を想像してしまうが、今では水上スキー、水上バイク、スキューバなどの実習もあるらしい。港にはマリンレジャー実習用の船が係留されていた。考えてみれば、この地域における海の職業といえばほとんどが漁業だった昔と違って、今はマリンスポーツや観光の領域に広がっている。第1次産業から第3次産業の職業訓練の場に変化しているのだろう。それにしてもうらやましい。スナックで加山雄三の「海・その愛」でも歌って気を紛らわすか、「おいらの船は300トン」でも歌うか。断っておくが俺はサザンでもチューブでもいけるからな。気持ちは20代だが体力は50代だ。
高校生諸君、おおいに励んでくれ。
fumihide
「大船渡にさ、10時に”飛鳥”入るんだ。」とボソッと言う。
「ふうーん、そうなんだ。」と気のない返事の私。
“フミヒデの気分は船長”をはじめてから、さらに興味が増して、大船渡寄港を新聞で知ったという。配達の予約もあるからムリだろうと気にも留めてなかった。
11時頃、大船渡へよく行くGunさんが来たとき「大船渡港への近道知らないか?」ときりだすfumihide。あーやっぱり行きたかったんだー。地図を描いてもらっている途中で「オイ、行くべ!俺混まない道知ってるからさ。」
思い立ったら吉日とばかりに3人飛び出しました。
豪華客船「飛鳥」は28,856トン、全長192メートル、客室数296室、定員592人。横浜の花火大会を見て釧路、三陸クルーズの旅で大船渡へ寄港したようです。平泉へ向かうバスが用意されていたり、タクシーが並んでいたり。乗客らしき日本人や外国人がデッキを行き来しています。一般公開はありませんでしたが、その雄姿を眺めただけでも大満足です。
気仙沼港は海底が浅いらしく、大型客船が入ることはありませんので、3人とも口あんぐり。他の人が見たらたぶん可笑しかったでしょうね。今のところ「見るだけー」ですが、いつかは「乗るだけー」、そしていつかは「休むだけー」に乗ってみたいねが本日の合言葉でした。
seiko
ジャイブ・ユニティは仙台近郊の社会人が集まって結成したビッグバンドである。20人編成で各地でコンサートを開催して35年経つそうだ。一昨日の晩、公民館でコンサートがあった。メンバーの本業は公務員、建築、不動産と多種多様。原点はカウントベイシーのようで、レパートリーはベイシーはもちろん、エリントン、ハーマンと多彩であるが、俺はジャズについて御託を並べる知識はない。聴いて、どこかで耳にしたことがあるのを思い出して、プログラムを見て曲名を知る程度である。それでも近所でライブがあれば行くのは、ドラムに惹かれるからだ。腹の奥底に響くビートの効いたバスドラムは和太鼓に通じるものがあると感じているのは俺だけだろうか。
ボランティアで企画運営する秋彦君ほかスタッフに感謝。
fumihide
この時期180トンクラスの大型船は、春の流し網漁から秋のサンマ棒受け網漁へ移行する為に装備を入れ替える。この作業を艤装(ぎそう)と呼び、出漁準備を終えた漁船が係留されている。光に集まるサンマの習性を利用し、海面に何十キロワットもの光を照射してサンマが集まったところを一気に網ですくう。船縁の棒が集魚灯である。サーチライトは雲に反射するほど指向性の強い光を放つ。サンマ漁の後は再び艤装して、マグロはえ縄漁に移ることもあるそうだ。
それぞれ漁法や漁場が異なるので、船頭である漁労長は色々な知識と経験を蓄えなければならないのだろう。海上での仕事と生活は、陸で暮らす者には想像しがたいほどの労苦があることだろう。そう思うと安全航海で大漁を祈らずにはいられない。
fumihide
当店など、被災した内湾地区の国登録文化財は次の団体・企業のご支援で応急修理が進められています。世界各地からのご支援に深く感謝申し上げます。
文化財保護・芸術研究助成財団
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気仙沼風待ち通信 2013年2月号(PDF) |
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