漁場が消える~三陸マグロ危機
河北新報連載の「漁場が消える~三陸マグロ危機」。1ヶ月間、近海はえ縄船に同乗した記者のルポルタージュで、船上の生活が詳しく記されている。経験と勘だけでなく、鮮度保持のための技術や環境に配慮した操業、かんたんに真似できる技術ではないと思った。
KENJI
河北新報連載の「漁場が消える~三陸マグロ危機」。1ヶ月間、近海はえ縄船に同乗した記者のルポルタージュで、船上の生活が詳しく記されている。経験と勘だけでなく、鮮度保持のための技術や環境に配慮した操業、かんたんに真似できる技術ではないと思った。
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気仙沼弁の「だれ!」の使い方を考えてみた。標準語でいう接続詞の「だって」だが、そんな使い方は聞いたことがなく、抑揚で意味が若干異なることに気づいた。
「おらいの息子、あんだいで使ってけんねべが」(うちの子を御社で雇ってくださいませんか)
と言われたとしよう。すると考えられるだれは3つある。
「だれ!」「だーれー!」「だれだれだれだれー!」
「だれ!」は最初から断るつもりで、はなから否定する即答だれ。次に出る言葉は「景気わるくて(雇えない)」だろう。極めて短く、スタッカートを聞かせて「だ」を強調する。
次の「だーれー!」は否定なのか肯定なのか分からない困惑だれ。こちらは流暢かつ「れ」を強調して発音する。何度も拝み倒されているとか、対象年齢に達していないとか、困惑しつつも否定しているようでしていない、でも何となくニュアンスが伝わる、といったところだ。
「だれだれだれだれー!」は次の言葉がみつからず、とりあえず発する連発だれ。顎を上げながら地声を半音あげて発すると言いやすい。「やぃやぃやぃやぃやぃ」ではへりくだり過ぎ、「ばばばばば」では驚きすぎ、その中間が連発だれだろう。感情を込めつつも、同じ目線で次の言葉を探しているのが垣間見える。たぶん「おらいみでなどごではもったいねでば」とか「あんな優秀な息子さんおらいで使うなんて」と相手を気遣いながらやんわり断ることだろう。また、ドアに裾が挟まったまま発車した時やおひたしに醤油をかけすぎた時に目撃者が発する。そのことから考えても、場つなぎの意味合いが強い。
このように、相手を飽きさせないほど連発したり、相手の受け取り方で判断できるよう配慮したり、サービス精神をまぶしているのが「だれ!」なのだろう。
KENJI
seiko記者の一眼レフが修理中のため、2週間ほど僕が書き続けます。新鮮な気仙沼ネタを楽しみに訪れるみなさんごめんなさい、次回の入荷は一月下旬になりそうです。と書くとなんだか寿司ネタみたいですね。鮮度は落ちますが僕なりの気仙沼ネタをアップして…、と書いたところで思い出しました。
そうそう、情報は生ものだと気づいたんです、数年前に。魚と同じで鮮度が命。それに精度と角度と頻度が情報の価値を左右するのだと。パソコンも携帯も使わなければただの箱。使いこなすはその人次第。テレビやラジオから一方的に与えられる情報と違って、どのような情報に接するかは自分で選べる時代になったわけで、その時の見きわめ方が上の4つの原則だろうと。新しい情報か、正確な情報か、発信源はどこか、何回接しているか。携帯だの地デジだの情報機器がいかに発達しようともこの原則は変わらないと確信しました。
だから?と言われればそれまでだけれど、情報リテラシーとはこういうことなんだろうと勝手に解釈しています。
KENJI
当店など、被災した内湾地区の国登録文化財は次の団体・企業のご支援で応急修理が進められています。世界各地からのご支援に深く感謝申し上げます。
文化財保護・芸術研究助成財団
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気仙沼風待ち通信 2013年2月号(PDF) |
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