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2005-11-10

人生最大の勝ち組

Rainbow_bridge 昨日、お台場から芝浦まで初めて歩いてみた。

 実はレインボーブリッジには遊歩道があって、フジテレビ18Fの社員食堂から眺めていたら無性に歩きたくなるほどの好天で、1.7キロ、25分の小旅行を敢行した。入口で警備員がカウントしていたので、尋ねてみたら1日の通行量は冬季で平日50人、休日100人程度しかいないらしい。「僕のようにスーツ着て歩いている人はいないでしょ」と聞いたら、お台場に住むサラリーマンが通勤で何人か利用しているようで、日中はほとんどが観光客だという。実際、すれ違ったのはガイドブックを持ったペア2組だけだった。

 マンハッタンのブルックリン橋もなかなかだが、レインボーブリッジから眺める東京港も絶景だ。車の往来が少ない日曜早朝なんかいいかもしれない。頑丈なつくりに見えて、ダンプが立て続けに通ると側面の金網がピシピシと微かにふるえて路面がたわむ。モワンモワンとアクリル板に立っているような浮遊感を味わえるが結構こわい。ここで地震が来たら海面に叩きつけられるのだろうか、いやそんなやわな設計ではないはず、見出しは“レイボーブリッジから転落死”なのか、戒名に虹色居士なんてつけられたらどうしよう、と大袈裟にも死と隣り合わせの気分になった。

 渡りきって間もなく、明日はじいちゃんの誕生日だとふと思い出した。打ち合わせの最中、ホリエモンがお台場まで走る企画だった『25時間テレビ』で、遊歩道は夜間通行止で結局船で渡ったと聞いたのと橋上の意識が重なって、三途の川の六文銭、地獄の沙汰も金次第、でも棺桶までカネは持っていけないし、と考えていた。ホリエモンといえば今や勝ち組の代表だが、死んだら元も子もない。それにしてもじいちゃんの誕生日を目前に三途の川とは不謹慎だなと思った瞬間ひらめいた。人生最大の勝ち組は長寿なのだと。

 sakichi爺は本日で齢八十六を迎える。本人曰くあと30年は生き続けると鼻息荒く、はるか向こうに三途の川がある。というか、あってほしい。

KENJI

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コメント

前のコメントに引き続き連チャンで・・・
sakichi伯父様は長生きすると思います。

根拠はありませんが、sakichi伯父様の妹のkayoko伯母様が<私は母より長生きすると思う>と言っているので、takeyama家に属すると思っている人達はきっと長生き・・・なのでしょう。

確かに、私も自分の人生まだ半分と思っていますから、ノー天気かも・・・

でも、sakichi伯父様、長生きしてください。

<この爺さんまだ元気だ!>
と、悪口を言われるくらいでいて欲しいと思っています。

>影山のり子さん
ちょっとやそっとで逝かない長命家系なのは確かですね。特に女系はそうかもしれません。僕もあやかりたいと思います。キヨエおっぴいは一度死にかけましたが生き返りました。脈拍が激減して倒れただけですけど、中学生の僕は驚きました。

サキチさま、おめでとうございますー。
ひ孫ちゃんも生まれて、何よりのお祝いになりましたねー♪

昔、学生時代のことですが^^;
友人達と中目黒で飲んで、そこから何故かみんなで歩き出し、恵比寿で飲んでまた歩き出し~広尾ときて、六本木でまた飲んで、そこから虎ノ門経由で東京駅あたりまで行って、そこらで一息ついて始発にはまだ早かったから、永代通り経由で門仲まで歩いて帰ったことがありました。
なんであんなに歩いたのかナゾです。それだけ飲むならとっととTAXI乗って帰ればいいようなものを(笑)。

「誕生日おめでとう!」って言ったら「おれ何ぼになった?」ってとぼけるあたりがスゴイ。
真似しようと思っても、、、やっぱ無理だわ。

じいちゃん、はっぴばすで~
そっかー そりゃリチャードパパも敦子おばちゃんも、物故祭&年祝いになるわげ
わたしらも ぞろめになるわけだ(>0<)
ね~

お久しぶりです。えーっと、某数学教師の息子です。奇遇なもので、本日うちのじーちゃんも誕生日を迎え81歳になりました。
>はるか向こうに三途の川がある。というか、あってほしい。
心からそう感じます。

>kazueさん
離れている僕が言うのも無責任ですが、ぜひぜひお茶でも飲みにいらしてください。若い女性が見えると独り占めしたいのか「おめえはいいがら」とばあちゃんの話をさえぎります。ばあちゃんはじいちゃんの耳が遠いのをいいことにヒソヒソ声で反撃します。間に挟まれたお客様は対応に苦慮すると思いますが、リアル夫婦漫才だと思っていただければ幸いです。
 それにしても、中目から門仲まで歩いてしかもハシゴ酒とは。タクシーに乗って速攻帰るよりも、それだけ飲み続けたい友人に囲まれていたんだろうなあと思いました。僕はといえば、JR新宿駅の構内放送のマイクを奪って校歌を歌いだした友人を置き去りにして逃げたこと位です。飲んで歩いたのは。

>bohemian0312さん
 こんばんは。久しぶりです。このハンドルネームから見て、駅から歩いて365歩の三原堂のCMに触発されて試した「家から歩いて205歩の精工堂」さんですね。小学生の歩幅でそうでしたから、今は195歩位になっているかもしれません。読者のみなさま、僕とボヘミアン0312さんは誕生日が一緒です。僕は公立で生まれ、ボヘミアンさんは森で産まれました。森と書くとなんだか自然分娩みたいですけど、産婦人科の名前です。誕生当日、父親同士がばったり会ってお互いの出産を祝ったそうです。そういう縁もあってボヘミアン0312さんのご家族にはずいぶん可愛がってもらいました。エピソードも色々ありますので、そのうちにでも。書いてもいいですか?
 リチャードパパとは高3の冬、プリティウーマンが封切りされて同級生女子の間でリチャードギアに似ていると噂になりました。てっきり僕のことだと思っていたらfumihideのことでした。それに気を良くして、以来自ら広宣流布しているようです。悔しいので酒場の会話程度に聞いてやってください。

>mdkaさん
いやあこちらこそどうも久しぶりです。人生最後の夏休みは楽しめたでしょうか。長命こそ人生の勝者ですぞ。mdkaさんのその思いを伝えたらきっと喜ぶと思います。うちのじいちゃんはポーカーフェイスですが、内心はうれしいのだろうと勝手に決め付けています。同居していた頃は面と向かって言うことすらありませんでしたが、ばあちゃんには言ってました。小遣いがもらえるからです。下心みえみえの祝辞でも喜んでくれたのを思い出すと胸が痛くなります。今度は僕が返す番だと思いつつも口ばかりですが。で、あなたがいるから僕がいる、生誕より存在への感謝が沸いてきたら、誕生日や敬老の日だけ祝って免罪を請うのが馬鹿馬鹿しくなり、話すたびに「あと20年は」と言うことにしました。そしたらいつの間にか30年に改ざんされていました。

不惑も着々と近づきつつありますが^^;
サキチ様から見たら、まだまだ「若い女性=ひよっこ」と思っていただけるでしょうか。うふふ。
是非オジャマしたいと思いますー。


先日、うちの職場に、94歳のおばあちゃまが、たまたま別の場所からお二人見えられて、一緒になったのですが、その時の会話。

本郷さん(仮名)
「オラ、もう生ぎでんのやんたのっサ。早ぐ『おむかえ』来て欲しいのっサ。ああ、やんだやんだ。」
南郷さん(仮名)
「なんだぺあんだ、オラまだまだこれからやりだいごどあんのっサ。パソコンっつーのもやっでみだいし、ゴルフもやってみだいんだでば。」

ご、ゴルフですか…と絶句した私でしたが、
「やりたいこと(目標)を持つ」
ってのが、長寿の秘訣なのかなぁ、なんて思いましたよー。

>kazueさん
そうですね。キヨエおっぴいは90歳を過ぎる頃から「生きるのに疲れた」と言っていました。本心なのか冗談なのか分かりませんが。本人自身の心持ちとして何かに喜びを感じると長生きするのかなって思っています。それと最近思うのは、人は必要とされないと感じると生きる力を失うのかなと思ったりもします。だからあなたが必要ですなんて歯が浮くようなことは言えませんので、死んだら困ると言い続けています。

キヨエぴいちゃんは「長生きしてると良いごどすぐなぐなる。」
自分より若い人などが亡くなると「てんでんの命だがら、仕方ねえな。」って自分で自分をなぐさめているようでした。気はかなり強かったけど私とはうまが合うのか色んな話をいっぱいしてくれました。12月4日には13回忌をしてみんなでしみじみ?思い出話したいものです。

日本家系図学会の会長さん(91歳)のお宅へ事務総長さん(75歳)とお伺いしたときの話。
”もう歳なので会長を辞任したいと思っている。”
”会長はまだまだお若いので今後も後進を指導し続けてくださいよ。”
”いや、学会もソロソロ君たちの時代だよ!”
私は唖然として聞いておりました。
佐吉様、ご長寿を。
また、大ちゃんの二人目のお子様おめでとうございます。
ちなみに私は森産婦人科です。

>曽根三明さん
 気仙沼では森がブームだそうです。sakichi爺は急に散髪へでかけたそうです。僕があんなコメントをしたものですから、身だしなみを整えたのでしょう。
 こないだ神楽坂のおでん屋の女将が、隣の客に若い子がいるから今度紹介すると言ってたのを聞いて、僕も名乗りをあげたら70歳の方でした。78歳の女将からみたら70歳でも若いんですよね。

Kenji様
神楽坂ですか。
先々週、文京区後楽へ行ってきました。
客先のすぐ近くに小石川後楽園があります。
古い閑静な街並でしたが、神楽坂ならすぐ近くですね。
東京都心も駅から少し入ると古い街並みが残っているので、ほっとさせられることがあります。
でも、家族と暮らすなら仙台ぐらいがよいのかな、と誘い水を送ってみます。

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