秘境駅・押角駅
僕は乗り物マニアだ、と言えるほどでもないが、乗り物が好きだ。新幹線では用もないのに端から端まで一往復する。中央線では先頭か最後尾に乗って運転席をのぞかないと気が済まない。車は運転しないくせに道に詳しい。タクシーの運転手に教えてもらった抜け道をあーだこーだ助手席から言う。飛行機ではじっとしていられないから通路側に座る。地図と時刻表のどちらかが必ず枕元にある。といっても、キハだのモハだのと車種にはこだわらない。エンジン音で機種が分かるわけでもない。分析するに僕の乗り物好きは「他人と空間を共有する心地よさ」「技術がもたらす便利さ」が楽しいのだ。
というわけで、行ってきました秘境駅。鉄道マニアにもいろいろあって、撮影好きの撮りテツ、録音する音テツなど種の起源のように分派している。僕は時刻表好きのダイヤテツに含まれるらしい。今回は駅舎が好きな駅テツと、自分では旅行好きと言うが飲み会で「好きな路線は?」と聞きまわるほどのマニア、通称鉄子の3人で向かう。
JR岩泉線。1日3往復しかない。詳しい情報はウィキに譲るとして、この路線に鉄道雑誌で東の横綱と称されるほどの駅がある。押角駅。国道340号線の押角峠からみる駅はこんな感じだ。谷間に見える小さなホーム。誰が使うのかと思うほど何もないが、それがまたいい。
僕ら3人は茂市駅へ車をとめて往復してきた。
KENJI
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