気仙沼街道を歩く:薄衣~千厩(3)
284号線を通るたび気になっていた大木。標識が立っているけどバスからは読めなくて、念願かなってしげしげと眺める。「割山のケヤキ」と呼ばれる樹齢240年のケヤキだった。それにしても拡幅で残すほどいわくつきなのだろうか。切ったら祟りが!みたいな伝説があるのかもと想像を膨らませたら、枝がおどろおどろしく見えてきた。でも実際に寄ってみるとそんなこともない。幹をさわると、西日に照らされたせいなのかあたたかかった。通り過ぎる車に「おかえり」と語る気がしたのは、たぶん僕がそう言って欲しいとの願望だろう。この枝の下を何台の車が通り抜けていったのか、そう思ったら自然のETCに見えてきた。
でも帰って調べてみるとこんな記事が。
「…伐採予定だったケヤキの大木を保存。…上下線を分離して三日月型の緑地帯の中に確保。…同土木部では「住民の要望もあり、残せるものは残したい」と話している。 (岩手日日新聞、2006年3月3日)
とのこと。「いわくつき」は考えすぎで、道標の保存運動に端を発していた。記事によれば割山のケヤキ近くには悲しい民話の舞台となった「色の御前橋」もあるらしい。また行かなくちゃ。
KENJI
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