和製カボチャの馬車
そんな中、恩師の初盆のお参りへ行く。仏前にキュウリとナスが供えられ、精霊馬が飾られていた。割り箸で脚をつけ、キュウリは馬に見立ててあの世から早く戻って来れるように、逆にナスはゆっくり帰るように牛で、との願いが込められているらしい。
気仙沼でもこういった風習はあるだろうけど、たしかキュウリやナスを笹舟にのせて海に流していたような記憶がある。昔の人って素朴だけど精神性が高いなあ。シンデレラに出てくるカボチャの馬車みたいだ。おとぎ話を見ているようで、精霊馬に釘付けになってしまった。
そうこう眺めているうち、キュウリにまたがって「お世話さんでござりす」と語る佐吉翁が浮かんで、笑いと涙が同時にこみ上げてきた。
じいちゃんよ、あの世でうまくやっているかい?
KENJI
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