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2009-12-23

どんこ汁

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 うまいっすねー!どんこ汁。月曜日、千駄ヶ谷にある居酒屋「雪っこ」で気仙沼出身の先輩方と飲んで、締めの一品として出てきました。どんぶりを受け取るなり「お〜、どんこ汁!」と雄叫びが、というのはオーバーですが、ちょっぴり顔を出した白身魚を見るなりどんこだと分かるのは、さすが気仙沼で生まれ育っただけあります。これがもし鱈汁だったらどうなるんでしょう。それはそれでおいしくいただくでしょうが、内心ちょっとがっかりするかも。てな位、どんこ汁はうまいのです。

 具はどんこ(エゾアイナメ)と絹ごし豆腐と大根と長ネギ。味付けは醤油と日本酒でしょうか。どんこから出汁がでて、見てくださいこのあぶら。はしでつまむとトゥルーっと、いやジュワーッと伝ってきます。この写真をみるだけで思い出します。

 で、まず豆腐をやっつけて、大根をやっつけてーっと、満を持してどんこ様のおなーりー!

 大きな骨は箸で外して、小骨をチューッとすすって、おぉっ、きましたきましたゼラチン質。あーっと隣には内臓、しかも肝臓だぁ!ゼラチンと肝臓の一騎打ち!両者ともに譲る気配はありません。さーてKENJIはどっちをえらぶのか?おーっと!ゼラチンに箸がのびたー!これでゼラチンの勝利か?いや長いです。奥底の固まりが見えてきました。おおーっ、これは大きい、大きいです。水上にみるみる伸びていきます。まるで蜘蛛の糸を彷彿とさせる光景であります。ああっ!ゼラチンが脱落ー!滑るように落ちた、やはり重さに耐えられなかったかゼラチン!これで肝臓がトップに躍り出たー!

 なにやってんでしょ。

 ままま、その位うまいということで話を戻すと、こぼれた身はそのまま沈ませておくのがいいんですね、これまた。底に沈んだ砕けた身でもたまると結構な量になります。それを最後、敗者復活戦のごとく飲み干す、これがたまりません。

KENJI

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コメント

冬の汁物と言えば、やっぱ「どんこ汁」だよね〜。
旧えびす講以来食べてないな(゚o゚)
クリスマス明けに寿司屋さ行って作ってもらうべ!

お店の名前でピンときた。
陸前高田の酔仙酒造が誇る冬の看板酒「雪っこ」が今年、販売40周年なんだって。

>ハマーさん

ですね。ほんと冬っ!って気分になります。それにあの食べづらさ。血眼になって小骨捜索した後の敗者復活戦はえもいわれぬ幸福に包まれます。世の中は食べやすいものに目が向いていますが、逆に食べにくさを売りにするのも面白いだろうなと思います。これも一種のスローフードかもしれません。

温まってよかったですね。
家族の多い友人から聞いたのですが、どんこ汁の時は、「平均汁」とか「ほろき汁」と呼んだそうです。
なぜなら、どんこ一本そのまま煮えたら魚の頭を持って揺する(方言でほろく)のだそうです。
そうすると、身がほぐれて汁の中に落ちるので、それを全体にかき混ぜて盛り分けるのだそうです。
古きよき時代?の話。(笑)

今の季節、どんこ汁、最高す。身や内臓が行方不明になるくらい煮込んだたら汁は、書き表すことができないくらい、「うんめぇ!」の一言。先日、気仙沼市内の居酒屋でこれを食べながら、地酒「男山」「両国」を交互に飲みながらやった。どんこ汁も酒も互いにいい味を出していた。「気仙沼にうまれでいがった」と思いながら、いつもの酔っ払いになった。

>seikoさん

へぇー「ほろき汁」とも言うんですか。鍋ん中でほろいで、身が沈んでいく光景が目に浮かびます。それはそれでうまそうですね。

>秋彦さん

地酒にどんこ汁、いいっすね〜!小骨取りに夢中になりすぎて無口になりませんか?そういえば、あまり話したくない接待時にはカニがいいんだそうです。剥くのに夢中になるので場持ちがいいんだとか。どんこにもそういう効果があるかも。もっともカニのように最初からどんこ汁という訳にはいかないでしょうから、話題を変えたい時にどんこ汁が威力を発揮しそうですね!

 気仙沼に「どんこ汁バ」という名曲があるんですが、聴いたことありますか?なんて、宣伝。

>baseさん

曲名だけは聞いたことがあります。サンマサンバとともに。

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