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20 posts from 2006年3 月

2006-03-05

温故知新

Tatemono_001  三日町の再開発で新たな街が出来つつあります。先日その軸となる福祉施設の特別内覧会に参加してきました。真新しい施設を見て回っていたら、木製の間仕切りやスタンドランプが飾ってありました。聞いてみると地権者の家にあった障子や欄間を再利用したとのこと。ちっとも違和感がありません。間仕切りの脇に火鉢を置いて、お餅でも焼いてみたくなる雰囲気です。あー、こうやって新しいものに引き継がれていくんだなぁと思ったり、古いものも手を施せば新しいものになるんだなぁと思ったり、感慨深いものがありました。

Tatemono_007

 クールな鉄筋コンクリートに、ぬくもりのある木製の家財たちを眺めていたら「古いモンでも捨てたもんじゃないぜ!」って語っているような、、、。人も家財も変わらないのかもしれませんね。

seiko

2006-03-04

やせミチを歩く その1

Matsukawagawa

 気仙沼から内陸への主要道は国道284号線だ。その原型は藩政時代に整備され、気仙沼街道と呼ばれた。天保の大飢饉では4000人以上が死んで、藩命を受けて秋田藩へ米を譲り受けに行った大工がいたそうだ。熊谷新右衛門。彼は気仙沼から秋田までの旅程を『秋田日記』に記した。

 それ以前、中世は松川から上八瀬、鳥居峠を越える八瀬街道が内陸部と結ばれていたという。石碑には「やせミチ」と刻まれている。八瀬といえば京都比叡山のふもとから大原へ抜ける地域もそうだ。山にはさまれ、谷あいには高野川が流れている。気仙沼の八瀬も地形が似ているから、奥州藤原氏時代に京都を模して名づけられたのではないかと思う。平泉は当時、平安京に次ぐ日本第二の都市だった。栄華を極めて1124年には中尊寺金色堂を建立した。この辺で金が産出されていたことを考えると、あの金色堂の一部には気仙沼産の金が使われ、八瀬街道を通っていたに違いない。

 史料によれば「気仙沼街道は交通の難所で、中世は八瀬街道が主要道だった」と書かれているが、僕はそうでないような気がする。平泉は北西にある。真西から北へ向かうより、最短距離で向かおうとした。だからわざわざ真西に道をつくる必要がなく、八瀬街道を使っていたのではないか。直角三角形のイメージだ。藩政時代に気仙沼街道が整備されたのは、平泉ではなくて仙台や江戸とつながるため、あるいは内陸で生産された葉煙草や蚕の交易路として真西に伸びたのではないかと思う。

 奥州藤原氏の栄華に想いを馳せながら、やせミチを歩いてみた。写真は松川橋から撮った松川川。

KENJI

参考資料 
かんせん東北vol.19「内陸と沿岸を結ぶ流通・交易の道
東北の道路「気仙沼街道
気仙沼の峠「鳥居峠

2006-03-03

べごっこ

Haru_009_1

 店先に春がやってきました。

「今年は遅くてね、まばらにしか出てないけど。」と天井に届かんばかりの大木を両手に抱えて届けてくれたhirokoさん。あと2日もすれば、次から次へと可愛い「べごっこ」が顔を出して賑やかにお話が始まるんでしょうか。

 何てお喋りするのか?耳を澄ましてみましょうかね。

seiko

2006-03-02

窓辺の春

Haru_004_1  3月に入ったというのに昨日は雪でした。そんな嵐のなか卒業式を迎えた高校生は大変だったようですが、きょうは穏やかな春の日差しになっています。

 ひと月前に使ったセリの根っこを庭に植えたら凍ってしまうだろうなと思い、台所で水耕栽培をしていたら、新芽があれよあれよと言う間に顔を出してご覧の通りです。

 やはり私のほうを向いてはくれませんで、明るい太陽に向かっていますねェ。もう少し暖かくなってきたら庭の土に植えてあげるからね。

 窓辺の春に元気を貰って、ファイト!ファイト!

seiko

2006-03-01

ウルトラ・ダラー

Ultra_dollar  NHKの前ワシントン支局長の手嶋さんが小説を出した。911テロの実況をワシントンから伝えた方、と言えば思い出す方も多いと思う。民放の劇場的なのとは正反対に、錯綜する情報を頭の中で冷静に整理しながら中継するという離れ業をみせた。独特の語り口が人気を博してテッシーと呼ばれたあの方である。

 これまでルポルタージュやノンフィクションを手がけた手嶋さんが、今回はインテリジェンス小説に挑戦したという。聞きなれないジャンルだが、インテリジェンスといっても「諜報」「情報」の意味で、事実すれすれまで描いた小説と僕は解釈している。本質に迫ると言った方が正しいのかもしれない。

 この中に新橋の料亭で使われているという設定でウィリーさんの器が登場する。今日手に入れたばかりでまだ読んでいない。現実の社会と照らし合わせながら読むとさらに楽しめそうだ。

KENJI

河原田ライブカメラ

BBっといー東北