マンハッタンで40年暮らす日本人が言うには、ここ10年で日本食レストランが爆発的に増えたという。日本食をアレンジしたフュージョン料理(多国籍料理)を含めるとその数1000店近く。その理由のひとつに、昔は松竹梅ぐらいしかなかった日本酒が今では何百種類と入ったことにある。ボランタリー組織の日本名門酒会が試飲会を開き、日本酒もワインと同じように蔵元や醸造方法によって味が違うことをPRし続けたことが功を奏したわけだ。今では日本食レストランはもちろん、フレンチレストランでもメニューの一角を占めるようになった。
先日、とある高級店で720mlの銘酒が500ドルだったのに驚いたら、「手頃じゃないか。こっちのを見てごらん」と渡されたリストには5000ドル級のワインが並んでいた。ワイン1本に5000ドルも出すなんて僕には考えられない。誰が頼むんだろう。たぶん大富豪なんだろうな。と想像したところでふと気づいた。今の日本酒ブームを支えているのは富裕層であって、世界的な日本食ブームも「富裕層の間で」の但し書きがつくのではないかと。
ものは考えようで、日本で高いと思われがちなものでも、視点を世界に向ければ売り先はまだまだあるのだと思った。
KENJI
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文化財保護・芸術研究助成財団
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気仙沼風待ち通信 2013年2月号(PDF) |
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