うまいっすねー!どんこ汁。月曜日、千駄ヶ谷にある居酒屋「雪っこ」で気仙沼出身の先輩方と飲んで、締めの一品として出てきました。どんぶりを受け取るなり「お〜、どんこ汁!」と雄叫びが、というのはオーバーですが、ちょっぴり顔を出した白身魚を見るなりどんこだと分かるのは、さすが気仙沼で生まれ育っただけあります。これがもし鱈汁だったらどうなるんでしょう。それはそれでおいしくいただくでしょうが、内心ちょっとがっかりするかも。てな位、どんこ汁はうまいのです。
具はどんこ(エゾアイナメ)と絹ごし豆腐と大根と長ネギ。味付けは醤油と日本酒でしょうか。どんこから出汁がでて、見てくださいこのあぶら。はしでつまむとトゥルーっと、いやジュワーッと伝ってきます。この写真をみるだけで思い出します。
で、まず豆腐をやっつけて、大根をやっつけてーっと、満を持してどんこ様のおなーりー!
大きな骨は箸で外して、小骨をチューッとすすって、おぉっ、きましたきましたゼラチン質。あーっと隣には内臓、しかも肝臓だぁ!ゼラチンと肝臓の一騎打ち!両者ともに譲る気配はありません。さーてKENJIはどっちをえらぶのか?おーっと!ゼラチンに箸がのびたー!これでゼラチンの勝利か?いや長いです。奥底の固まりが見えてきました。おおーっ、これは大きい、大きいです。水上にみるみる伸びていきます。まるで蜘蛛の糸を彷彿とさせる光景であります。ああっ!ゼラチンが脱落ー!滑るように落ちた、やはり重さに耐えられなかったかゼラチン!これで肝臓がトップに躍り出たー!
なにやってんでしょ。
ままま、その位うまいということで話を戻すと、こぼれた身はそのまま沈ませておくのがいいんですね、これまた。底に沈んだ砕けた身でもたまると結構な量になります。それを最後、敗者復活戦のごとく飲み干す、これがたまりません。
KENJIここ数日、日本列島全館冷凍状態ですね。
朝、松の切り株にわたぼうし。こんな風に雪が積もって、、、日中融けて、、、また夜中に降って、、、の繰り返し。地熱があるうちは融け方も早かったのですが、地面もだいぶ冷やされてだんだん融けにくくなっています。
今日は冬至。おととい神棚のすす払いを済ませたのでまずは一安心。スッキリした気分で神様を迎えられそうです。
暖かさに誘われてスイセンがこんなに伸びていましたが、思わぬ攻撃に戸惑っているかも、たぶん。(笑)
屋根には着膨れしたスズメの一家。電線には20羽近く陣取っています。
昨晩置いたくず米が雪で隠れたせいでしょう。エサを求めてピーチクパーチク。
「まだだいが?」
「何してんだべ!」
「ほんだけんと今朝は寒いね」
「腹へった〜」
「あんだもは!」
なんて言っているのでしょうか。わたぼうしを取り除いたら、ものの1分で満員電車状態になりました。
冬でも賑やかな気仙沼の朝。
seiko
首都圏にいると、気仙沼は岩手県だと認識している人が意外と多い。新幹線の最寄駅は岩手県だし、地図の境界線を注視しなければ宮城県の北東がひょこっと出張っているなんて気づかないし。逆に考えれば二倍楽しめるわけで、どちらの県民性にもあてはまる。というか、誤解を恐れずに言えば僕はどっちでもいい。それと僕は県民性や国民性を当てにしていない。よく「日本人はこうだ」だの「宮城県人は」「気仙沼人は」と語られるが、あれは客観視した風にみせて自分のことを言っている。以前「宮城県人は見栄っ張り」と言う宮城県人に「あなたがね」と答えたらひどく怒られた。中にはそうでない人もいるわけで、一部の傾向を全体として捉えることにどうも違和感を覚える。
そんな話はもとより、タイトルの内容について。4年前に調べようとしたテーマである。
・廃藩置県のさい、6回目でようやく宮城県に落ち着いた。賊軍となった伊達藩の力をそぎ落とすために、明治新政府の都合にあわせて改編が繰り返された結果とばかり思っていた。こないだ帰省して友人と飲んでいたら、こんな説をとなえていた。
・気仙沼の金鉱目当てに旧伊達藩と旧南部藩が綱引きをした。
・牛を馬を歩かせて境界線ができた。
牛馬説はなんか聞いたことがある。街道の両端からそれぞれ牛と馬を走らせて、交差した地点が県境になったとか、馬が走れる距離をもとに計算したとか、そんな話だったように思う。金鉱目当て説は初めて聞いた。境界線は律令国以来の行政区分と山脈の分水嶺や河川などの地形が基本になったと思うが、いずれにせよ、宮城県編入のいきさつの中に当時の気仙沼の立ち位置が見えるような気がする。
KENJI
都内で唯一気仙沼ホルモンが食べられる「三陸の王者 気仙沼」へ後輩たちと忘年会を兼ねて行ってきました。新宿から中央線で37分、特急で30分強だからそんなに遠くないのに行き慣れない場所だとどうも精神的に遠く感じてしまってですね、実は初訪問だったのです。今年の4月ブログで「近々レポートします」と書きながら。
テーブル10席、カウンター8席のこじんまりとした店内。ホルモン焼いたら店中が煙まみれです。壁には大漁旗、BGMはスタンダードジャズ。気仙沼でいえばぴんぽんとヴァンガードと小浜が合体したような感じです。木曜日のNHKドキュメンタリーの効果があったのか、金曜日は満席だったとか。となりのテーブルにいた60代の夫婦は別格を飲みながら、気仙沼は岩手県か宮城県か悩んでいました。そういえば先週帰省したとき、同級生と飲んで「気仙沼はなぜ宮城県なのか」に諸説あることがわかりました。長くなるのでそれは別にまとめます。
さてさて、肝心のホルモンですが、産地から仕入れているだけあってまさしく気仙沼ホルモンでした。キャベツとウスターソース、やっぱホルモンはこれですね。この冬一番の寒さだというのに生ビールが進む進む。キャベツが上品に小皿に盛られてくるので、思わずボウルで注文しちゃいました。融通を利かせてくれてありがとうございます〜。
送ってもらっている分、ホルモン代は気仙沼より若干高めですが、それでもたらふく飲んで食って一人3000円台。胃袋も心も満足して帰路につきました。
八王子市子安町1-3-15 坂本ビル1F
TEL:042-645-3890
営業時間:月〜土17:00〜24:00(日祝定休)
KENJI
当店など、被災した内湾地区の国登録文化財は次の団体・企業のご支援で応急修理が進められています。世界各地からのご支援に深く感謝申し上げます。
文化財保護・芸術研究助成財団
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気仙沼風待ち通信 2013年2月号(PDF) |
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