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33 posts from 2006年10 月

2006-10-27

芸術の秋part10 北大路魯山人

 北大路魯山人の器が残る料亭へ行った。次の献立が渋滞するほどまじまじと眺める。といっても10年位前に「知ってるつもり?!」で見た程度で、知ったかぶりできるほどの知識はない。覚えているのは「頑固で豪快な人」「稀代の芸術家」くらい。いかんいかん、また邪念で見ている。基本姿勢は「ボーッと」だろ。そういう思いが巡る時点ですでに邪念だ。

 二品目からは構えるのをやめ、流れにまかせて眺めたら確かに伝わってくるものがある。ほんの一瞬だけど、紙芝居に1枚だけ違う図柄が入ってくるような感覚。連続フィルムに1コマだけ違うのが混じっているような。なんて表現したらいいんだろう。現在の時空に過去がヒョイと現れるような。ちょびヒゲで丸メガネのおっさんがニヤリと笑っているのが浮かんだ。

 その時「この人、イタズラ好きだったかも」と思った。魯山人といえば土味があり、洗練された武骨さというイメージだったが、曲線がとてもきれいだ。しょうゆ皿を見てそう思った。焼物についてきた蓋も、こんな曲線出せないと思うほど美しい。ひっくり返したら手にしっくりなじむ。「かわいい~!!」と叫びたかったが、女子高生じゃあるまいし場所も場所なので心に留めた。武骨さもあり、キュートさもありの魯山人は人を驚かすのが好きな人だったんじゃないか。それをトイレで確信した。便器が魯山人作なんだもの。

[本日の教訓]

 芸術は、みそくそだ。

KENJI

2006-10-26

今日も生かされて生きた~♪

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 言葉なら「シアワセ」が一番ぴったりかもしれません。生メバチマグロは、隣のsasakiさんが産業まつりで射止めた40キロの特大ブロックのおすそ分け。

 「吉次」は誕生日でいただき、煮付けにしました。食べたあとに「うんまがったがー。あれさ~、マイナス30度の冷凍庫で1年ぐらい寝てたんだ。大丈夫だったべが。」って、おい、おい。

 「すいとん」の粉は岩出山で取れた地粉を貰ったもの。買ったのは「ナス炒り」の野菜かな~。

 そうです、我が家の食卓はいつも感謝が絶えません。

 ん~。今日も生かされて生きています。

seiko

2006-10-25

♪咲いた、咲いたよ~

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 ひと雨ごとに寒さが増しています。またもや低気圧が荒れまくって、今年の秋は変ですね。そんな中、やっとエンゼルトランペットが咲き出しました。もうすぐ初霜だというのに、こんなに遅い開花は初めてです。

 夏だと花芽が付いたらあっという間に咲くのに、この時期だと一週間もかかって気が揉めること、揉めること。でもその分、綺麗に咲いたので嬉しさ倍増。

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 そして、何をいじけたのか伸びるだけ伸びて、モチャ~っとなったままのが2本。うしろのモミジが秋らしい色具合になって主張しても、動じる気配もありません。

 今年のエンゼルちゃんは個性派揃いです。

 育てた人に似て、って言わないでね。

seiko

2006-10-24

芸術の秋part9 花柳寿々菊リサイタル

Kokuritsugekijo

 高校の同窓枠で誘われ、花柳寿々菊さんのリサイタルへ。国立劇場へ行くのも、日本舞踊を見るのも初めて。何を書こうかすっかり忘れてしまった。思い出しながら書いていきます。というのも、高校の先輩方に誘われてすっかり酔っ払ってしまった。会場には日本舞踊の師範の免許を持つ着物作家さんもいた。詳しい解説はお任せするということで。着物作家さん、よろしくお願いします。

 というわけで、見ながら思うがままに殴り書きしたメモには「不倫」「かなわぬ恋」「鬼」「愛憎」とあった。これは第一部の創作舞踊「山中月」を見ての感想。プログラムを見てしまうと、解説に引っ張られてしまうから見たまんまを書いたら、当たらずも遠からず。真山民の漢詩、山中月をベースに月と女の想いをふくらませた作品だった。

 休憩中、着物作家さんに解説してもらう。

「日舞初めてなんだけど、指先の動きだとか、振り付けとか一生懸命見たけど、そういうの見るの?」

「ただボーッと見ればいいの。」

「拍手のタイミングがわからないんだけど。あれはなんで?」

「反ったから。」

 そんな解説じゃ素人には分からぬではござらぬか。着物作家さんの友人も「解説にならない」とツッコミをいれてくれた。

「次は古典の日高川よ。能でいうと道成寺。安珍というお坊さんを追っかけるけど船頭が乗せてくれない話なのよ。これは女形。わたしは男形のほうが得意だわ。」

へぇ~。踊りに女形と男形があるのか。

「じゃあ、着物作家さんは船頭役?」

「どっちかといえばそんな感じ。」

 第二部は予習した甲斐あって、まじまじと観なくても楽しめた。船頭がやくざの親方みたいな、現場作業員のような。てっぺんハゲのお茶の水博士みたいな髪型だ。その格好で着物作家さんが演じているのを想像したら笑ってしまった。

KENJI

2006-10-23

気仙沼の歌姫

Motionblueyokohama

 畠山美由紀ちゃんの結婚パーティーへ仲間と押しかけた。横浜赤レンガ倉庫にあるライブハウス。新郎新婦が着席する手前だった。拍手が途切れて静まり返った時、3歳の子が「まぁ~きれいなお姫様」と言ったのが会場に響いた。みんなに聞かせようと思ったわけではないだろう。子供の正直な感想に拍手が起きた。

 途中、音楽仲間のお祝いライブが始まった。美由紀ちゃんは座りながら直立不動しているように見えるほど、背筋を伸ばして聞き入っている。腰を軸にして右に左に揺れながら口ずさんでいた。歌のプレゼントを真剣に受け止めている。幸せそうな表情だ。この人、本当に歌がすきなんだなあと思った瞬間だ。

 次に美由紀ちゃんが所属していたバンド「ダブルフェーマス」が登場した。メンバーが「気仙沼の歌姫!」と紹介すると、ウェディングドレスをまとった新婦がステージに引きずりだされた。おお、いいぞ美由紀~!会場総立ちとなってライブハウスと化した。

 それにしても“気仙沼の歌姫”って。恥ずかしいけど、ちょっとうれしい。気仙沼の星!美由紀がんばれ!!に感動したメンバー達だ。美由紀ちゃんも喜んで登場している。そういえば彼女は気仙沼大好きっ子ちゃんで、会うといつも地元の話題になる。「ちっちゃい頃、ミス気仙沼になりたかったんだよね~」だとか。オーチャードホールのMCでも「この業界で同じ出身の人に会うのは少ないんですけど、今日の照明さんが気仙沼出身でびっくりしました」と言っていた。たぶん、メンバーともそういう話をしているのだろう。

 それにしても、「気仙沼」と言われると自分にも言われたような気分になる。

 何だろう、この一体感。

 その一言で、幸せを存分に分けてもらった気分になった。

KENJI 

河原田ライブカメラ

BBっといー東北